稽古後に開かれる「瀬戸塾」の論語勉強会。日本人としての誇りに訴え、正しい生き方を説く=東京都目黒区(写真:産経新聞) 「武道必修」で伝統文化への理解は深まるのか−。平成24年度から始まる中学校の武道必修化。しかし、中教審が示した「伝統」重視に異論を唱える声も少なくない。「礼に始まり礼に終わる」といわれる武道。その武道に精通していない教師もいる中で、礼儀正しさを身に付け、目標とする国際社会を生きる日本人を育成できるのか。(日出間和貴) ◆格好の教材「論語」 「武道の鍛錬だけでは人間力を高めることはできない。今の日本人が身に付けなければいけないのは、武士道に象徴される誇り高い心の持ち方である」 空手道場「瀬戸塾」(東京都目黒区)塾長の瀬戸謙介さんは稽古(けいこ)で汗を流すだけでなく、勉強会も開く。人の道を説く「論語」などの古典を題材に、生きる指針を探る。武士道の精神を学ぶうえで論語は格好