歴史から忘れ去られたフランス人裁判官、アンリ・ベルナール。インド代表のパル判事らと並び、東京裁判の最終判決に異議を唱え、孤高の反対意見を残したもう一人の知られざる裁判官がいた。アメリカの原爆投下を批判し、天皇の戦争責任をも激しく追及しながら、被告の誰一人にも罪を認めなかったベルナール。東京裁判を論じる書物が数多あるにもかかわらず、彼の存在が見過ごされてきたのはなぜなのか。多数派意見とも、日本無罪論を唱えたパル判事とも意見を異にし、連合国の正義の原則に真っ向から立ち向かったその反対判決文、そして南フランスに生を受けた彼の生き様・信条を辿りながら、もう一つの東京裁判史が紡がれる。 担当編集者より インド代表のパル判事らと並び、東京裁判の最終判決に異議を唱え、孤高の反対意見を残したフランス人裁判官、アンリ・ベルナール。東京裁判を論じる書物が数多ある中、その存在が見過ごされてきたのはなぜなのか。多
![文春新書『東京裁判 フランス人判事の無罪論』大岡優一郎 | 新書](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4d2ca393478a6d3ef68097fccf41567654a9f514/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fb-bunshun.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F0%2Fa%2F480%2Fimg_0a7139ebf76832e0aa64dc2a54202711139462.jpg)