あの会社はこうして潰れた [著]藤森徹 大企業の倒産は大きなニュースになっても中小企業の経営破綻(はたん)が詳細に報じられることは少ない。その裏側にある泥臭いドラマを帝国データバンクの情報部長が描き出す。 倒産に至った要因はさまざまだ。世界情勢や為替相場の変動、産業構造の変化はもちろん、無謀な投資、拡大路線の行き詰まり、事業継承の失敗などが絡み合う。 旅行会社、植物工場、呉服販売、ゴルフ場、病院など、登場する業種も幅広い。各事例がコンパクトにまとめられているため物足りない感もあるが、知りたいことの要点は押さえられている。 ジーンズの「エドウイン」、防虫剤の「白元」、500年の歴史を持つ和菓子の「駿河屋」といった名の通った企業や、コメの産地偽装に手を染めた、あの老舗米穀卸の末路も。不正や詐欺あり、闇経済の暗躍ありと、まるで現代社会の縮図を見るよう。77億円を集めたワイン投資ファンドの破産は、
■二人の境遇を分けたものは? イスラムの女性たちに教育をと訴え、17歳でノーベル平和賞を受賞したマララ・ユースフザイさんはご存じですよね。2012年、15歳のとき、マララさんは「パキスタン・タリバン運動(TTP)」のメンバーに銃撃され、大きな傷を負った。それでも暴力に屈することなく教育の重要性を訴える彼女の姿は世界中の人々の心を打った。 では、同じようにイスラムの女性たちに教育を、と訴えたナビラ・レフマンさんはご存じ? マララさんが銃撃されたのと同じ12年、ナビラさんはアメリカの無人機「ドローン」が撃ったミサイルで祖母を失い、自身も大けがを負った。8歳のときだった。 二人は同じパキスタンの部族地域出身。対テロ戦争の犠牲者という立場もまったく同じ。けれど、ナビラさんのその後は、マララさんとは全然ちがった。ナビラさんは、アメリカの議会で自らの被害を説明し、部族地域でのドローン攻撃を停止するよう
八重樫まさかの初回KO負け 新王者も驚き「こんなに早く終わるとは」 3枚 「ボクシング・IBF世界ライトフライ級王座統一戦」(21日、有明コロシアム) ダブル世界戦が行われ、セミファイナルでは、3度目の防衛を目指したIBF世界ライトフライ級王者・八重樫東(34)=大橋=が、暫定王者のミラン・メリンド(29)=フィリピン=に初回2分45秒KOで敗れ、3度目の防衛に失敗した。初回2分45秒は世界戦ライトフライ級史上最短のKOタイム。 初回KO勝ちで正規王座に就いたメリンドも165秒の決着に驚きを隠せなかった。「初回からKOを狙っていたわけではありません。八重樫選手がタフなファイターであることも承知していた。こんなに早く終わるとは思っていなかった」と3度のダウンを奪った試合を振り返った。 最初のダウンは左フックで奪った。「左ジャブで仕掛けてガードされた。続いて打った左フック。手応えはなかった。で
【長谷川穂積の拳心論】勝負に勝ったがWBAの“特別採点”に負けた村田 2枚 「ボクシング・WBA世界ミドル級王座決定戦」(20日、有明コロシアム) WBA世界ミドル級王座決定戦で、ロンドン五輪金メダリストで世界初挑戦の村田諒太(31)=帝拳=は、同級1位のアッサン・エンダム(フランス)に1-2の判定で敗れた。 ◇ ◇ 【長谷川穂積の拳心論】 勝負に勝ち、試合にも勝ったと思う。ただ、WBAの“特別採点ルール”に負けた。それが村田君の試合の印象だ。僕はテレビ観戦だったが、前に出る選手より、下がりながらでも手を出している方にポイントがついていた。 これは、先月ベルトを獲った後輩の久保隼(WBA世界スーパーバンタム級王者)の世界戦も同じだった。11回TKO勝ちした久保だが、10回までの採点が1-2で負けていたのを後で見て驚いた。 極端に言えば、距離をとりながらシャドーをしていても勝つことがあると
具志堅会長 ジム閉鎖も考えていた…悲願達成の新聞見て再び涙 拡大 20日に有明コロシアムで開催されたボクシングのWBC世界フライ級タイトルマッチで6回TKO勝ちし、13戦13勝13KOで王座を獲得した比嘉大吾(21)=白井・具志堅スポーツ=が21日、同会場で一夜明け会見を行った。1995年のジム開設から22年目で悲願の世界王者を誕生させた元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高会長(61)も同席し、WBA同級王者の井岡一翔(28)=井岡=に統一戦を呼びかけた。 世界奪取の余韻の残る一夜明け会見後、具志堅会長が衝撃の事実を明かした。「本当のことをいうと、今回ダメだったらジムを閉鎖しようと考えていた。20年以上やってね…世界チャンピオン育てられなくて」。夫人とマネジャーにだけ伝えていたという。 背水の一戦でまな弟子の比嘉は6度のダウンを奪ってKO奪取。「ツイッターっていうのあれ、写真が送られ
改憲問題と生前退位 参議院選挙の結果、衆参両院で改憲の発議が可能になった。安倍首相は選挙戦では改憲問題にふれなかったのに、選挙直後から改憲に意欲を見せている。憲法を変える政治(憲法政治)の次の段階に日本は突入したのだ。 憲法のもっとも大事な条文の1つが、象徴天皇を規定した第1条であることは言うまでもない。自民党改憲案ではこの条文も変えようとしている。 その状況下で「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」がビデオメッセージとして公表された。 天皇陛下のビデオメッセージは東日本大震災の際に続く2回目であり、おそらく敗戦時の玉音放送と同様の歴史的メッセージと言えるだろう。「平成の玉音放送」という見方も現れている。 おそらく天皇陛下は直接に国民に語りかけたいと望まれ、宮内庁もそれを尊重して、多くの人々が見られるような日時や形式を選んで放送され、宮内庁のサイトでも掲載された。 憲法上の制約
ある裁判官が「人命と電気代を天秤にかけることなどできない」と判決文に書いた時、多くの日本人が深く共感した。だが裁判官の世界では、そうした「普通の感覚」を持つ人ほど、冷遇されてしまう。 止めては動かすの繰り返し 「裁判官人生を振り返ってみると、僕なりに日和ってるんですよ」 元裁判官で、弁護士として福井原発訴訟弁護団長を務める井戸謙一(63歳)は、滋賀県彦根市の事務所でこう語った。 かつて井戸は、金沢地裁の裁判長として、2006年3月、北陸電力の志賀原発2号機(石川県)の運転差し止めを命じている。東日本大震災によって、東京電力福島第一原子力発電所が過酷事故に見舞われる5年前のことだ。 「裁判官になった以上、地裁の裁判長(部総括)にはなりたかった。いずれ重大な、社会的に意味のある事件を審理したいという思いはありましたから、自己規制もした。もちろん、裁判で判決を書くにあたって、自己規制したことはな
「なぜ重いかばんを毎日持って、登下校しないといけないのでしょうか」。福岡市の中学生の保護者から、そんな声が教育取材班に寄せられた。学校の指定かばんに教科書やノートなどを詰め込むと、10キロにもなるのだという。周りの保護者に尋ねると、同じ思いを抱えていた。背景には何があるのだろう? ⇒【画像】左が現在の中学1年の教科書で、右が「ゆとり教育」時代の教科書。 福岡市の中学3年女子を訪ね、かばんを見せてもらった。学校の指定かばんは、大人の会社員がよく使っている「1泊2日出張用」サイズ。縦37センチ、横18センチ、高さ32センチでナイロンのような素材だ。 「毎朝、重いね。サイアク」。友人とよく、そんな話になる。とりわけ主要5教科が重さの主因だという。(1)教科書(2)ノート(3)プリントをとじるファイル(4)ワーク(問題集)があり、資料集が加わる教科もある。 しかもプリントファイルは、授業が進む
政党の代表といえば「党の顔」。でも、東京都議選で話題になっている地域政党「都民ファーストの会」の代表は、小池百合子・都知事ではない。約1カ月後の告示に向けて候補者の擁立を進めているが、小池氏の肩書は「特別顧問」。では代表はどんな人なのか。 今月16日、「都民ファーストの会」の都議選対策本部が設けられ、入り口に看板を掛けた小池氏が報道陣を前に話した。 「特別顧問として、新しい議会の勢力をつくるため、(候補者の)皆さんに大いなるエールと風を送っていきたい」 政治団体「都民ファーストの会」は、小池氏が塾長を務める政治塾を運営する目的で昨年9月に設立された。今年1月には地域政党として活動することを発表。支持勢力も含めて都議会(定数127)の過半数獲得をめざして、候補者の擁立を進める。ただ、小池氏は「都政課題に集中するため」として、当初から代表に就かなかった。 自治体の長として地域政党を率いた例では
経産省の若手官僚が作成したレポート「不安な個人、立ちすくむ国家」が話題となっている。Yahoo!トピックスにも載っていた。 経産省若手による“日本なんとかしないとヤバい”的資料に注目集まる 「作者たちで政党作れ」「恐ろしいことが書かれてる」(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170519-00000058-it_nlab-life 経産省若手の提言「ヤバイ感がすごい」 「2度目の見逃し三振は許されない」(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170519-00000015-jct-soci もともとの資料はこれだ 「不安な個人、立ちすくむ国家」(経産省) http://www.meti.go.jp/committee/summa
天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議で、昨年11月のヒアリングの際に保守系の専門家から「天皇は祈っているだけでよい」などの意見が出たことに、陛下が「ヒアリングで批判をされたことがショックだった」との強い不満を漏らされていたことが明らかになった。陛下の考えは宮内庁側の関係者を通じて首相官邸に伝えられた。(3面に「考・皇室」) 陛下は、有識者会議の議論が一代限りで退位を実現する方向で進んでいたことについて「一代限りでは自分のわがままと思われるのでよくない。制度化でなければならない」と語り、制度化を実現するよう求めた。「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」とも話していて、政府方針に不満を示したという。
中大兄皇子の名と「大化の改新」で知られる古代の天皇。孝徳天皇主導の下、乙巳(いっし)の変で蘇我本宗家を滅ぼす。白(はく)村江(そんこう)の戦で大敗後は、すぐに即位せず称制の形で防衛対策を推進。近江大津宮に遷都して即位し、初の全国的戸籍「庚(こう)午(ご)年(ねん)籍(じゃく)」を作成するなど、中央集権体制の確立をめざした。通説を覆し、その生涯を通して激動する七世紀の東アジアを描く。 はしがき/舒明・皇極朝の中大兄(生年と家系/舒明朝と中大兄の登場/東アジア情勢の画期と皇極朝)/乙巳の変と改新詔(蘇我本宗家討滅/改革のはじまり/改新詔)/孝徳朝の改革のなかで(皇太子奏/蘇我倉山田石川麻呂事件/新冠位・官職と評制の施行/飛鳥還都)/斉明朝と飛鳥の荘厳化(飛鳥の都/阿倍比羅夫の北方遠征/有間皇子事件)/百済救援の出兵と称制(百済滅亡と百済救援/白村江戦の敗北/防衛体制の整備)/即位への道程(甲子
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