「過てば則(すなわ)ち改むるに憚(はばか)ること勿(な)かれ」。過ちがあれば、ぐずぐずせずに改めよと孔子は言った。また、「過ちて改めざる、是(こ)れを過ちと謂(い)う」とも戒めている。その意味で、8日の衆院憲法審査会で民進党の辻元清美元国土交通副大臣が、自身の過去の言動について反省を表明したのは潔かった。 ▼辻元氏は、昭和62年出版の著書で皇室について「ああいう一族がいる近くで空気を吸いたくない」「天皇とあの一族の気持ち悪さ」などと記していた。これに関して8日の憲法審では、約30年前の学生時代の発言だったと強調した上で、「考えが一面的だったと痛感し、深く反省した」と述べた。 ▼人の思想や考え方はうつろいやすいものだし、知識や経験が深まるにつれ、昔の自分を恥ずかしく思うこともごく普通の話である。「憲法に規定されている象徴天皇を尊重しなければならない」。辻元氏は憲法審でこうも語っていた。 ▼た