奈良市歌姫町、アルバイト店員米沢良子さん(66)が7月20日に自宅で刺殺された事件で、米沢さんの長女(42)の交際相手で殺人容疑で逮捕された無職の男性(40)について、奈良地裁(宮本初美裁判長)は「逮捕の手続きが違法だった」として拘置を取り消した。 男性の弁護士が「逮捕前から不当な拘束を受けていた」として準抗告を申し立てていた。男性は4日夜、釈放された。 奈良地検などによると、奈良県警は7月20日の事件直後から連日、米沢さん方にいた男性から事情を聴取。しかし、逮捕する同月27日までの間、ホテルに宿泊する男性の部屋の前に捜査員を配置していた。 これについて、宮本裁判長は「男性の意に反して拘束し、実質的に逮捕と同じ状態。不当に強制的な取り調べをした」と判断した。 男性は長女と共謀し、7月20日正午〜午後4時頃、米沢さんの胸などを刃物で刺し、失血死させた疑いが持たれている。長女も連日、聴取を受け