スネップ、という言葉がある。というか近年開発された。本書は、そのまだ新しい概念「スネップ(孤立無業者)」を、実例を交えて解説、紹介する本である。 スネップ(SNEP)とは、経済学者の玄田有史教授が提唱した言葉で、文字通りには、孤立した(Solitary)、無業の(Non-Enplyed)人々(Persons)を指します。より詳しくは「20~59歳の、結婚したことがなく、学生でもなく、家族以外の人付き合いがない、孤立状態にある無業者」と定義されます。 (p12) スネップという言葉、はじめて聞いた際は「また、新しい言葉を作って……」と思った。 新しい概念・言葉を作ればいいってもんでもないだろう、新しい言葉を作って有名になりたいだけじゃないの、と。 同じような疑問を持つ人も多いのだろう。 冒頭部にこのような言葉がある。 多くの人は「また新しいネガティブなカタカナ語が現れたか」といった印象を