総務省は6月,IPアドレスの「枯渇」についての対策会議を立ち上げた。国内のIPアドレスの登録管理を行うJPNICは,IPアドレスの枯渇の対応策に関する検討会を開始した。インターネットに接続されたコンピュータを識別するIPアドレスが,ついに足りなくなってきたのだろうか。 現在一般的に使われているIPv4のIPアドレスは32ビットだから,その数は232=約43億個ある。世界の人口は約66億人だから,常識的に考えればIPアドレスが不足するということは考えにくいのだが,JPNICは「2010年には在庫がなくなる」という。世界全体の割当状況を見ても,すでに28億個(65%)以上が配分され,毎年1億個以上が新たに消費されているので,あと10年あまりで配り尽くす計算だ。 ●普及の進まないIPv6 JPNICは,この状態を打開するには,ほぼ無限のアドレス空間を持つIPv6に移行するしかないという(IPv6