本コラム第二回では、米国ラジオ界の寡占と集中、その結果起きている弊害などについて報告した。今回は、同じように米国のテレビ界がどのような変遷を遂げて、今日のメディア・コングロマリットといわれる複合企業体に発展してきたのかを、コロンビアビジネススクールのエリ・ノーム教授の研究(Media Concentration in the United States)を中心に追求してみよう。 FRCが改組しFCCに、大胆な規制緩和行う 米議会は1927年、ラジオ放送の条件を設定し、放送免許を与えるための連邦政府独立委員会、FRC(Federal Radio Commission)の設立を議決。1934年、FRCはFCC(Federal Communications Commission、連邦通信委員会)に改組された。 FCCは、ラジオおよびテレビ放送で使用する全ての非政府組織、全ての州間電気通信(人工衛