2021年度の供用開始を目指すスパコン「富岳」(3枚の写真を1枚に合成しています)=2020年6月16日午前、神戸市中央区、西岡臣撮影 日本のスーパーコンピューターが、9年ぶりに世界一に返り咲いた。新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、納入されたばかりの「富岳」を理化学研究所と富士通の技術者らが徹夜で調整し、未踏の速度をたたき出した。すでに新型コロナウイルスの研究に利用されたほか、商業的にも実績を上げ始めている。 【写真】2021年度の供用開始を目指すスパコン「富岳」=2020年6月16日午前、神戸市中央区、西岡臣撮影 「最初のコンセプトから10年。世界最高性能を示すことができた」。理研計算科学研究センターの松岡聡センター長は胸を張った。 スパコン研究者による組織が1993年から発表を始めた世界ランキング「TOP500」。毎年6月と11月に発表され、当初は日米が覇を争った。特に2002年