疑惑のジャッジがあった。 目を疑う蛮行があった。 イタリアを蹴落とし、“死の組”を抜け出したウルグアイを、果たして「勝者」と呼んでいいものか。 しかし、試合後の指揮官タバレスの言葉は苛烈だった。 「これはワールドカップだ。はした金のモラルを問う場ではないのだよ」 グループD突破をかけた決戦を、イタリア代表監督プランデッリは「人生をかけた勝負」に喩えていた。2位以上を確定させるには、最終戦に引き分けるだけで十分だったが、ウルグアイが強敵であることには変わりなかった。 ミランやカリアリの指揮経験を持つ敵将タバレスのチームには、過去・現在を問わず、セリエAでのプレー経験を持つ者が12人もいた。 ユベントスのDFカセレスや1年前のセリエA得点王カバーニにとって、イタリアは出稼ぎ先として大金をもたらしてくれた国だ。彼らがアズーリを恐れる理由は何ひとつなかった。 追い詰められてようやく真価を発揮するイ
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