崔洋一監督 行政刷新会議による事業仕分けの結果について、予算削減の対象となっている新進芸術家海外研修制度(当時は芸術家在外研修)で平成8年度(1996年)に韓国・延正大学に留学した崔洋一監督(日本映画監督協会理事長)が、シネマトゥディにコメントを寄せてくれた。「言いたいことは、この5倍はある」という崔監督に、なるべくコンパクトに要点をまとめてもらったものだ。以下、全文を掲載する。 「今回の“仕分け”は、前政権が垂れ流し的に助成(映画以外の他の事業も含めて)してきた時代を明らかに覆したと言えるでしょう。これは、政権交代の劇的な社会変化、ただし、すっきりとしない政策不実行や様々な仕組みはいじろうとするが、国民生活に密着し、その向上に資するはずのマニフェストとは隔離していく現状の肯定と位置付けられるものです。 したがって、印象としては“仕分け”が分かりやすく、いじりやすい事業に絞って議論されてい