大学入学共通テストで導入される、英語民間試験の成績活用の基本方針を約半数の国立大が決められずにいる。目的が異なる複数の試験を比較することの公平性などについて、学内で議論が続いているケースが多い。しばらく公表できないとする大学も多く、受験生への影響を心配する声もあがる。 「他大学の状況を見ながら検討しているが、方針を決めるのは9月ごろになりそうだ」(千葉大) 英語の民間試験導入は、大学入試改革の目玉の一つ。日本の高校生は「読む」「聞く」と比べて「話す」「書く」が苦手とされる。社会のグローバル化に伴って英語力の重要性が増すなか、文部科学省などは4技能を大学入試で測ることによるレベルアップに期待する。 だが、申請を受けて導入が決まった8種の民間試験は目的や実施状況が異なる。大学入試センターは、成績を国際標準規格「CEFR(セファール)」の6段階のレベルに当てはめて比べる予定だが、公平な比較ができ