属性推論 私たちは、他者がどのような内的特徴を持っているかを直接目で見ることはできないため、その人の行動や発言から内的な属性を推論している。このとき、他者の行動やその結果を見て「なぜそのような行動を取ったのか」「このような結果が生じたのはなぜか」などの原因を探ることになる。このように行動や現象の原因を推論することは原因帰属と呼ばれる。原因帰属にはそのときの状況が大きく影響を与えるが、印象形成のモデルではどのような状況で行われたのかは十分に考慮されていない。このような原因帰属という視点で理論化されたのが帰属理論であり、代表的なものとしては対応推論理論と共変モデルがある。 対応推論理論 ジョーンズとデイヴィスは、他者の行動情報から内的属性を推論する過程に関する理論として対応推論理論を提唱した。この理論は、他者が実際に行った行動とそれ以外の行動を比較することで、行動意図を推測し内的属性を推論する