「激動の一年」などという言葉は毎年激変が繰り返される昨今、いかにも陳腐に聞こえるが、半導体産業を取り巻く環境は2022年はまさに「激動」だった感がある。余すところ2週間となった。過ぎ行く2022年を分野別に振り返ってみようと思う。 世界市場での供給不足状態から不況に急転した市況、しかし設備投資は継続 データセンターへの積極投資やEV市場の拡大による需要の急激な上昇に加えて、コロナ禍で寸断されたサプライチェーンの影響を受けて、世界的な慢性的供給不足の様相を呈した半導体市況は2022年に入って減速し始め、夏以降は不況期に入った。しかし、この状況は一時的な在庫・生産調整とみられている。 来年後半には反転し、成長を取り戻す事が予想されているが、それがいつ頃かを見極めるにはまだ早過ぎるだろう。旺盛なデータセンター需要、多くの分野でのAI化、EV/自動運転などの成長分野で加速される技術革新は、市場の今