『テヅカ・イズ・デッドを読む(2)』のコメント欄で、マローさんが次のようなコメントを投稿されました。 《思いつきですが・・・強いライバルが次から次へとというジャンプスタイルって、かつて手塚先生がライバル視していた福井英一さんのスタイルのような気がするのですが・・・いやイガグリくんとか知らないのであくまで推測なんですけど。》(マロー) これへのレスを書いていたら、長文になり、しかも重要な内容を含んだと思いましたので、改めてエントリとして独立させます。 >マローさま 闘いの連続でストーリーを構成する作劇は、俗に「御前試合もの」(または「十番勝負もの」)といって、大衆文芸でははるか以前からあるものです(おそらく江戸時代から)。お殿様の御前で、諸国の豪傑が次々に試合をし、誰が「天下一」かを競うというもので、実は伝統的な娯楽のテクニックなのです。 が、これは手塚治虫の近代的なドラマツルギーとは全く対