児童ポルノに関連する規制推進の動きが盛り上がっている(日経ネットの記事、ITmediaの記事、マイコミジャーナルの記事、読売新聞のネット記事)。今回はベルギーの著作権法の話の続きをしようかとも思っていたのだが、これほど明確に表現の自由と個人のプライバシーをないがしろにする動きに対して、反対の声は一つでも多いに越したことはないと思うので、今回は予定を変えて、この話を取り上げる。 この最近の児童ポルノ規制強化運動で議論になっているのは、(1)児童ポルノの単純所持規制と(2)アニメ・漫画・ゲームなど架空の表現への規制対象の拡大であるが、両方とも1999年当時の児童ポルノ法制定時に喧々囂々の大議論の末に除外された規制であり、規制賛成派が何と言おうと、これらの規制を正当化するに足る立法事実の変化はいまだに何一つない。また、規制賛成派の中の、さらに虚構・現実混同派は、児童保護と、児童ポルノ規制と、架空
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