石川康宏先生との往復書簡『若者よマルクスを読もう』 韓国語版のためのまえがきを書きました。 韓国語版だけについているものなので、ハングルを読めない日本人読者のためにここで公開することにしました。 すでに韓国語版としては『下流志向』と『寝ながら学べる構造主義』が翻訳されているので、これが三冊目になります。では、どぞ。 韓国の読者のみなさん、こんにちは。内田樹です。 このたびは私と石川先生の共著の「若者よマルクスを読もう」をお買上げいただき、ありがとうございました。まだお買上げではなく、書店で手に取っているだけの方もおられると思いますが、これもご縁ですから、とりあえず「まえがき」だけでも読んでいって下さい。 どうしてこんな本を書くことになったのか、その事情は「まえがき」にも詳しく書いてありますが、もちろん第一の理由は、日本の若者たちがマルクスを読まなくなったからです。 マルクスは1920年代か