金銅製冠など豪華な副葬品で知られる奈良県斑鳩町の藤ノ木古墳(6世紀後半、円墳)で、被葬者の髪を飾っていた金銅製勾玉(まがたま)の中に、鈴のように音を鳴らすための小さな玉「丸(がん)」が入っていたことが10日、県立橿原考古学研究所付属博物館のエックス線撮影で分かった。金か銀とみられ、動かすと軽やかな音を奏でたとみられる。昭和63年の発見時のエックス線撮影では確認されておらず、19年ぶりの新発見となり、被葬者の高貴さを裏付ける資料となった。 勾玉は長さ1・5センチ前後、直径4ミリ前後で、石棺内から約130個出土。内部は空洞で、薄い銅板を勾玉の形に加工して金メッキを施し、先端は青色などのガラスで装飾した精巧な構造だった。 同館は今回、被葬者の装身具を復元するため、改めてエックス線撮影したところ、勾玉の内部に直径約1ミリの白い点を確認。表面の銅より鮮明に写っていたことから、銅よりエックス線を通さな