はじめに 未知の過去を知ることは、私たち現代人にとって本能的ともいえる永遠の憧れなのだろうか。 近年、北京原人を越える年代の旧石器が出土、そのたびに新聞紙上やテレビの話題をさらっている。古いという話題は、それだけで興味をそそり、私たちに夢を与えてくれるのだ。 さて、そうした華々しい話題の陰に、実は深刻な学問的な課題が含まれている。一般の人には馴染みのない、いわば玄人の楽屋裏話のような話である。 ここ数十年来、宮城県を中心にした前期・中期旧石器発見物語は、ある方向性と法則をもっている。 方向性は、現代からより古く、宮城からより遠くである。散座乱木遺跡を嚆矢として、10万年、20万年、30万年、そして50万年、70万年と年代は加速度的に古くなっていく。さらに、宮城県江合川流域から、福島県大平遺跡、東京都多摩ニュータウン471B遺跡、北海道総進不動坂遺跡、埼玉県小鹿坂遺跡と広がっていく。 法則性
1.旧石器捏造事件の現状 事件発覚からまだ3年しかたっていないのに、藤村新一ただ一人に罪をかぶせたまま忘れられようとしている。 藤村が関与した遺跡のみを2年半かけて再調査したが、なにも出てこなかった。捏造された遺跡からなにも出ないのは当然である。 25年間発掘を行ってきた東北旧石器研究所が解散した。資料や証拠品が散逸し隠される可能性がある。 2.藤村ひとりを断罪することへの疑問 藤村は発掘現場の一作業員。論文も読めないし石器の図面も書けない。25年間藤村一人で捏造が続けられるわけがない。 25年間に160以上の発掘現場で、専門家である現場監督の誰ひとり藤村の捏造を見抜けないなんてことはあり得ない。 藤村の手記は、黒塗りされてしまったが、共犯者がいたことをにおわせる記述がある 京都女子大学の野田正彰教授(精神病理学)は、悪の主役は藤村以外にあると次のように述べる。 彼(藤村)の話には真実もあ
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