高速道路のETC(自動料金収受システム)を42回にわたってオートバイで不正にすり抜けたとして道路整備特別措置法違反に問われた京都市左京区の僧侶・柳山(りゅうざん)信被告(65)の控訴審判決で、大阪高裁は31日、無罪(求刑・罰金200万円)とした1審・京都簡裁判決を破棄し、罰金200万円を言い渡した。 柳山被告は即日上告した。 1審判決は、柳山被告がETCカードを逆向きに機器に入れていた可能性があり、不正通行の故意は認められないと判断。これに対し、同高裁の米山正明裁判長は「開閉バーが作動しないなど、カード挿入の誤りに気付く機会があったのに同様の通行を繰り返しており、不正の意図があったと推認できる」と指摘した。 判決によると、柳山被告は2010年8月~11年1月、阪神高速京都線の山科料金所など8か所のETCレーンを通過する際、通行料を支払わなかった。