駆け込み客が殺到し、調子がいまひとつの自販機を点検する佐原商店の店長(左)。遠来の客との会話も弾む=10日、秋田市土崎港西1丁目 秋田市の秋田港近くで訪れる人の胃袋を温めてきたうどんとそばの自動販売機が、約150メートル西側の道の駅「あきた港」に移されて存続することが16日、決まった。廃業が伝えられて以降、自販機の前には連日、人だかりや行列ができており、かつおだしのつゆが温まりにくい状態が続いていた。廃業を決めた社長は「近所に引き受けてもらい、安心した。港周辺のにぎわい創出に役立ててもらいたい」とほっと胸をなで下ろしている。 自販機を所有し今月末で廃業する佐原商店の佐原孝夫社長(73)と、道の駅を管理する東北ダイケン(仙台市)秋田支店との間で譲渡に関して合意した。道の駅は高さ143メートルのポートタワー「セリオン」を核とする施設。自販機は4月以降、敷地内に設置されるが、具体的な場所は東北