「実店舗でカセットテープを売る。誰がどう考えても成り立たないビジネスだと思いませんか」 穏やかな声音で角田太郎さん(49歳)はそう言った。 中目黒からのんびり歩くこと10分ほどだろうか。閑静な住宅街の中に「Waltz(ワルツ)」はある。倉庫のような広い間口。その扉を開けると店内にはカセットテープがぎっしりと、丁寧に整然と、並べられていた。 世界唯一の「カセットテープ専門店」 オーナーである角田さんはここ中目黒の一角で、おそらく世界に1つだけのカセットテープ専門店を営んでいる。店内には、早朝ということもあり柔らかな光が差し込み、カセット一つひとつにつけられた角田さんお手製のPOPを輝かせていた。膨大な数のカセットに囲まれながらも、まったく窮屈さを感じない開放的な空間だ。
![アマゾンやめ「実店舗」で成功した49歳男の人生](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e0956a1c841e0ab694e616f5d25654e5f30a819a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fc%2F1%2F1200w%2Fimg_c17eab0f6e7c9f50a8344813fe21f47d208884.jpg)