カナダ北部の上空に踊るオーロラ。太陽風が地球を包む磁場と相互作用するとき、すばらしい光のショーを見せる。鮮やかな光は、太陽の放射線から地球を保護する地磁気の重要性を改めて思い出させてくれる。(PHOTOGRAPH BY ESA/NASA) 大昔、地球のN極とS極が入れ替わる現象は、今よりずっと頻繁に起きていたらしい。シベリア北東部の岩場で調査を行ったフランス、パリ地球物理学研究所のイブ・ガレ氏らは、その証拠をつかんだ。 彼らが9月20日付けで学術誌『Earth and Planetary Science Letters』に発表した論文によると、ちょうど5億年ほど前のカンブリア紀中期(ドラム期)に、100万年あたり26回のペースで地磁気が逆転していたという。これは、過去1000万年間と比べると5倍以上のペースだ。 地球を包む地磁気は、常に太陽から降り注ぐ放射線から私たちを守っている。地球の4