波会長をめぐるマルチ商法相関図 疑似通貨「円天」を宣伝材料に約1260億円を集めたとされる健康商品販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」の事件で、逮捕された同社幹部の多くは、過去に類似の商法で事件や問題になった会社にかかわっていた。会長の波和二(かずつぎ)容疑者(75)を中心に形作られたL&Gを、捜査関係者は「『マルチの元祖』の会長を頂点に、過去のノウハウを持ち寄った悪質商法のデパート」と指摘する。 警視庁などの特別捜査本部やマルチ商法の関係者によると、波容疑者は三重県尾鷲市出身で、都内の私立大学芸術学部を中退。国内初のマルチ商法とされ、70年代に社会問題化した「APOジャパン」の副社長として、排ガスを低減させるとうたって部品を販売していた。L&G営業担当社長寺嶋惇容疑者(64)は当時からの側近だ。 波、寺嶋両容疑者はAPOが破綻(はたん)する直前の73年、新たに「魔法の石で水道水