2014年08月09日16:55 カテゴリ大局観、テーマ、見識[edit] 政治の混乱が続くタイ (4) 伝統重視か、市場競争原理か タクシンの革新性に、反発する既得権層、ついて行けない一般国民 1:国王、枢密院、軍の特権層の結束 ブミポン国王はタイ危機の最中、1997年12月に「足るを知る経済」というタイの国家建設の基本的な考え方を打ち出した。 韓国、台湾、香港、シンガポールのようにがむしゃらに経済成長に邁進せず、ほどほどのペースで満足すべきであり、タイ人の伝統的な価値観である「競争よりは融和」を重視すべきであると述べた。 一方タクシンは「競争よりは融和」では世界競争に勝てないと考えて、切磋琢磨、信賞必罰の競争原理を大々的に推進した。 タイに於いては、国王は統治者・上位の為政者であって精神的な国民統合の象徴では無い。 国王と彼を補佐する枢密院、および彼らに同調する軍と官僚は、統治者たる国