従来、暗黙知とされていたマーケティングノウハウを形式知化した「森岡メソッド」を経営危機にあったUSJに導入し、わずか数年で再建したことで知られる森岡毅氏。テーマパークに限らず、あらゆる業種・業態のプロジェクトを成功させてきた背景には、森岡氏の「消費者理解なき消費者調査は無意味」という信念がありました。 なぜ森岡氏は、戦略家として強力な勝ち筋を見つけられるのか。そして、そのためにどのように人間の本質的な欲求を洞察し、消費者理解につなげているのか。 森岡氏とP&G時代の同期であり、現在は吉野家常務取締役を務める伊東正明氏がナビゲーターを務め、その秘訣に迫ったマーケティングカンファレンス「マーケティングアジェンダ」(2020年10月沖縄開催)のキーノートをレポートします。 消費者調査の前に「消費者理解」が必要だ 伊東 最初に、私から森岡さんについて少しだけ紹介させていただきます。 私と森岡さんは