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ブックマーク / mb101bold.cocolog-nifty.com (11)

  • ある違和感の正体 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    やっぱりね、「原発の是非」の話って違和感があるんですよね、今は。 別にやっちゃいけないっていう話ではないと思います。語るべきじゃない、だなんて僕は絶対に言いません。それは、僕がウェブでものを書く人だからです。僕が黙れと言うことは、僕が黙れと言われることと同じだから。だから、日のウェブが「不謹慎」さがしをしている空気になったとき、僕は、メディアの生態的な観点からの提言しかしなかったんです。「不謹慎」探しやめろ、とは言いませんでした。職業として、大小さまざまなメディアを眺めて来たからある程度はわかる。だから、メディアの生態的な傾向だけを書くことにしたのです。 たとえば、オープンなショートメッセージSNSであるtwitterは、震災直後、マスメディアの情報発信がまだ現実で起っていることに追いつかないときは、その敷居の低さと速報性から一定の役割を果たしたけれど、次第に批評、啓発、啓蒙の場になって

    ある違和感の正体 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    chinocci
    chinocci 2011/04/01
  • 交差点的 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    繁華街の交差点で信号が青になるのを待っている。まわりには様々な人。サラリーマン、学生、おっちゃん、おばちゃん、おじいさん、おばあさん。おしゃべりしている人もいれば、黙っている人もいる。家電量販店の店員さんがメガホンでセールを広告している。ティッシュを配っている人もいる。 私は、天下一品で昼飯をった後。胃に血液が集まって、ぼんやりとした頭の中で、ラーメンについて考える。 「それにしても、最近のラーメンってのは、変わり種ばっかりだよなあ。でも、普通のラーメンでは、今やビジネス的に成り立たないのかもなあ。差別化って何だろ。」 隣にいるサラリーマンの人は黙っている。でも、きっと彼も何かを考えているのだろう。彼から見ると、私もまた、黙っているただの人にすぎない。 「でもまあ、天下一品って、月に1回はべたくなるよなあ。」 そんなくだらないことをぼんやりと考える。隣のサラリーマンが、こっちを向く。少

    交差点的 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    chinocci
    chinocci 2010/04/19
  • 「純広」という言葉が持つ意味 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    興味深い出来事がありました。日Googleがペイパーポスト(広告主または広告会社がブロガーに報酬を与えて記事を書いてもらうこと)を利用したプロモーションを行い、それがGoogleのサーチガイドラインに抵触して中止したとのことです。CNETJAPANのブログ「渡辺隆広のサーチエンジン情報館」の記事「Google、ペイパーポストのブログマーケティングで謝罪」で詳しく解説されています。興味のある方は、ご一読ください。 これはインターネットでの出来事ですが、従来の広告でも同じようなことはよく起こっていて、そのため、広告主が広告媒体を購入して、自社もしくは広告会社で制作した広告のことを「純広」または「純広告」と呼び、新聞社や雑誌の中に記事として広告を溶け込ませる広告手法のことを「記事広」または「記事体広告」と呼ぶことで、明確に区別をするようになっています。自社もしくは広告会社で制作した広告でも、

    「純広」という言葉が持つ意味 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • ちょっと前までは広告のことしか考えてなかった - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    これ、誇張なんかじゃなくて、ほんとにそう。もちろん、牛丼を並にすべきか大盛りにすべきか、それとも卵を付けるべきか、とかは考えてましたよ。でも、たいていは広告のことばかり考えていた。ということは、広告のことしか、というのは間違いなんだけど、まあ、そういう言い切り、気持ちいいじゃないですか。 広告のこと以外も考えるようになってきたのは、最近かも。それまでは、ああだこうだといろいろ考えるけれども、広告のまわりでいろいろ考えていただけで、半径1クリックじゃないけれど、わりと狭い範囲で考えていたように思います。今も狭いことは狭いんだけど、それでも、思考が広告からはみ出したりもしている自分に、ちょっと驚いたりしています。 広告というシステムが過渡期に来ているから、というのもあるけれど、それだけではないような。逆に、広告からはみ出した部分で考えるから、過渡期としての広告を新しい視点で考えられるようになっ

    ちょっと前までは広告のことしか考えてなかった - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • 本質価値と付加価値についての覚え書き - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    私の住む街にハンバーグ屋さんがあります。値段も手頃で、そこそこの人気。カウンターオンリーで、U字に曲がったカウンターの中にキッチンがあり、その中で店主がハンバーグを焼いてくれます。ひとりでも気楽に入れるので私はよく行くのですが、味の方はというと、まあ普通。人によってはまずいと言うかもしれません。目玉焼きの付いたスタンダードバーグが580円だから、あんなもんだろうなという感じで、通い詰めています。 でも、私、そのハンバーグ屋さんでひとつだけ好きなところがあります。それは、味噌汁。油揚だけのシンプルな味噌汁なのですが、お出汁が煮干しで旨いんですよね。昼はサービスで、夜は100円。私は夜でも味噌汁を必ず頼みます。 *     *     *     * もし、このハンバーグ屋さんが広告をつくってほしいと頼んで来たら、私はどうするかな、と考えてみました。価格は、ファーストフードには負けているし、正

    本質価値と付加価値についての覚え書き - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • 定着のイメージを持たないコミュニケーション・デザインの気持ち悪さ - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    私なんかは、完全に定着原理主義なんでしょうね。あっ、定着っていうのは、広告を例にすると、プランなりアイデアなりがあって、それが頭の中とか企画書とかにある状態だと、その時点では広告にはなっていないですよね。そのプランなりアイデアなりを、具体的な言葉や絵にして、テレビなり新聞なりに定着して、はじめて広告になりますよね。その具体的な表現のことを定着って言います。 私の定着のベースは、言葉だったりしますが、言葉じゃなくても、絵でも映像でも、まあそれなりに定着のイメージは持てていたりします。クリエイティブという職種は、そういう職業ですから。実際は、そのイメージを伝えながら、アートディレクター、映像ディレクター、プロデューサー、デザイナー、フォトグラファーとともに制作をしていきますが、その過程においては、やはり根拠は、自分の中の定着イメージです。 そういう意味では、私がやる限り、その広告の質は、私の定

    定着のイメージを持たないコミュニケーション・デザインの気持ち悪さ - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • 広告会社の再編で何が変わって何が変わらなかったのか - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    広告会社の再編をアサツーDK(旭通信社、第一企画の2社の合併。現ADK)が発足した平成11年(1999年)頃からだとすれば、あれから10年弱経ったことになります。それは、私が広告代理店に在籍してきた歴史にも重なりますので、少々の資料とともに、広告会社の再編によって、何が変わって何が変わらなかったのかを、ごく私的に考察してみたいと思います。 ■外資の再参入とともにあった日の広告会社の再編 その合併のあと、様々な再編が行われました。I&SがBBDOと合併し、I&SBBDOになり、日産のハウスエージェンシーであった日放は、TBWA/JAPAN(注:/は逆向き)になり、現在はTBWA/HAKUHODO(注:/は逆向き)になっています。また、東急エージェンシーの海外広告部門であった東急エージェンシーインターナショナルは、ソニー子会社になりインタービジョンへ、そして、電通資が入ってフロンテッジと社

    広告会社の再編で何が変わって何が変わらなかったのか - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • タレント広告はなぜなくならないのか(2) - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    外資系広告会社のクリエイターというポジションは、日の広告業界という内部と、欧米を中心とする世界の広告業界という外部をつなぐ境界のような位置にあります。内部であって外部でもあり、内部のようで内部でもなく、外部であって外部でもない場所からは、もしかすると内部や外部からは見えない風景が見えるのかもしれないという思いから「広告のしくみ」というお題目で、いろいろな論考を書いています。 ココログのカテゴリーは、クリックすると、カテゴリー内のすべてのエントリが新しい日付順に表示されるので、少々うっとうしいですが、このエントリに興味を持った方は、「広告のしくみ」カテゴリーの他のエントリもどうぞ。あと、今までに書いた広告関連のエントリは「広告の話」カテゴリーにもあります。但し、これも上記と同じで少しうっとうしいかもです。このへん、なんとかならないかなあ。やっぱり、手動で目次をつくる以外に手はないのでしょう

    タレント広告はなぜなくならないのか(2) - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • 欧米の広告会社はクリエイティブ手法で差別化する - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    これは、私が外資系広告代理店で現在働いている理由でもあるし、それはまた、私にとっては、外資系広告代理店で働く息苦しさでもあって、微妙なところなのですが、今回の「広告のしくみ」はそんな欧米の広告代理店のクリエイティブ手法について書いてみたいと思います。 欧米の広告会社というのは、たいがいは、ある優秀なクリエイターが設立したものだったり、あるいは、成長のトリガーになるのが、その広告会社に所属するクリエイターの作品がヒットしたことだったりするので、そのクリエイターの方法論が会社の方法論になったりします。欧米の広告会社には、例えばDDBウェイだったり、広告作品に会社のカラーがあったりします。 現在だったら、ワイデン+ケネディの広告は、ある種のワイデンっぽさってありますよね。それに比べて、日の場合、電通っぽさとか、博報堂っぽさというのは、希薄ですよね。日の場合は、クリエイターによりけりです。 欧

    欧米の広告会社はクリエイティブ手法で差別化する - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • タレント広告はなぜなくならないのか(1) - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    と言われ続けて早や20年。いまだテレビではタレント広告が大盛況です。日の広告をくさすとき、いつも「タレント広告ばっかりじゃないか」なんて言われます。ブランドやアイデアを標榜する広告人は、いつも「だって、タレント広告にはアイデアないじゃない。それじゃブランドなんかつくれないよね。」と言います。 まあ、こんなタイトルをつけるくらいだから、私自身もあまりタレント広告のこと、よくは思っていない証拠でもあるんですが(タレント広告は、いろいろめんどくさいしね)、でも、タレント広告はアイデアがなくて、ブランドがつくれないというのは当なのか。今回は、そのことについて考えてみたいと思います。 *     *     *     * ■タレント広告にはアイデアがない? 私の印象では、タレント広告は無意味ではなくて、むしろ有効。そんな気がします。なにせ、てっとり早い。テレビCMを中心とするマスプロモーション

    タレント広告はなぜなくならないのか(1) - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • 外資系広告代理店の真実 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    とまあ大げさなタイトルを付けましたが、外資系の体、つまり、海の向こうの広告代理店の動向などを自分の知る限りで書いてみたいと思います。なんか最近、こういう自分の小さな知識みたいなことをエントリにまとめるのがマイブーム。って、言葉づかいがちと古いですね。この、ちと、と言うのもマイブーム。って、しつこいですね。すみません。題、始めます。 欧米の広告代理店の動向、こっちに入ってくるのはいい話ばっかり。クリエイティブエージェンシーの台頭だとか、あっちはアイデアで戦っているだとか。まあ、それも真実ではあります。ほんと、かつてのDDBなんかも、Saatch & Saatchなんかも、立ち上げて、あっという間にメガエージェンシー。最近では、Wieden+Kennedyだとか、Fallonだとか、BBHだとか。 アイデア一発で大きなクライアントをつかんで、一世風靡。でも、時代の寵児になって、メガエージェ

    外資系広告代理店の真実 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
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