「本流トヨタ方式の土台にある哲学」について、「(その1)人間性尊重」「(その2)諸行無常」「(その3)共存共栄」「(その4)現地現物」という4項目に分けて説明しています。 企業を取り巻く利害関係者との関係を表す「(その3)共存共栄」は、本流トヨタ方式の根幹とも言える考え方であり、行動規範でもあります。前回から、企業として第2優先に取り組むべき関連企業との関係や、地域、環境の話に入りました。その手始めとして、関連企業とのおつき合いについての話をしました。 自動車生産は「総合産業」とよく言われますが、その名の通り、1台の自動車は実に様々な部品、材料から成り立っています。自動車産業が誕生した頃は、自動車の構成部品を量産できる工場が産業界にまだなかったので、ほとんどの部品を内製することで対応してきました。トヨタもほとんど内製していました。 終戦後、進駐軍の財閥解体政策によって、トヨタはトヨタ本体と