全面ガラスやアクリルパネルで覆われた屋根や壁面は建築に自然光を取り入れ、開放的でモダンな雰囲気を与えてくれるものです。その壁面をよく見ると、上下左右に隣り合った大きなガラス板やアクリル板をまとめて固定する四つ足の金具「スパイダーブラケット」が使われているのがわかります。Altair、Renishaw、Materialiseの3社が金属3Dプリントを使った共同研究のテーマに選んだのは、この建築金具スパイダーブラケットでした。 共同研究の結果生まれたのは、格子構造を用いて軽量化した次世代型のスパイダーブラケット。金属3Dプリントでなければ実現不可能な複雑な設計です。データ準備からチタンを用いた立体造形に至るまで、3社それぞれの強みを融合することで実現したプロジェクトの舞台裏をご紹介します。