各種スケジューリング処理やシミュレーション、統計処理、デジタル制御や信号処理などの分野では、多次元行列演算や高速フーリエ変換(FFT)、線形計画法など、さまざまな数学的処理が必要とされる。これらの処理に対するアルゴリズムはほぼ完成されており、フリー/商用を問わず、すでに多数の計算ライブラリがリリースされている。その1つが、インテルが提供する「インテル マス・カーネル・ライブラリ」(Intel Math Karnel Library、以下MKL)だ。 MKLはインテル コンパイラーに標準で付属している数値演算ライブラリで、同社のItaniumやXeon、Pentium 4、Core 2、Core i7といったCPUで高速に動作するよう最適化されているだけでなく、マルチプロセッサー/マルチコアCPU環境での並列処理に対応しているのが特徴だ。 本記事では、このMKLが備えている機能を紹介するとと