2050年なんて先の話はあまり考えたことがないですよね。特に日進月歩の分子生物学の最前線にあって、血で血を洗う厳しい研究競争を勝ち抜くためにはそんなこと考えるだけムダかもしれません。だけどラボに閉じこもって目の前だけ見ていると、外の世界で起こっていることや社会が期待していることとズレて行ってしまうのかも。だからここらでいったん背を伸ばして、年会という場で未来をぼんやりと夢想してみるのも悪くないのでは? そもそもそんな未来に学会なんてあるのでしょうか。「分子生物学」といった分野の区切りとか、専門の研究者すら必要とされていないかもしれません。分子生物学会は1978年に発足しましたから、2050年から見て、2013年という現在はちょうどほぼ折り返しにあたるわけです。発足当時におられた方は現在の分子生物学や学会を想像できたでしょうか。うまく想像できていたから、今の学会の盛り上がりがあったのかもし