1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の全記録を神戸家裁が廃棄していた問題で、同じく少年事件で、2004年に長崎県佐世保市の小学校で小6女児が同級生を殺害した事件の記録も全て廃棄されていたことが分かった。一方、6人が死傷し、17歳の少年が逮捕された00年の「西鉄バスジャック事件」は、事実上の永久保存にあたる「特別保存」とされていた。長崎家裁佐世保支部と佐賀家裁への取材で分かった。 神戸新聞の取材に対し、最高裁は今月上旬の時点で把握する永久保存の少年事件記録を回答したが、その中に西鉄バスジャック事件は入っていなかった。最高裁通達は史料的価値が高い事件記録の永久保存を定め、最高裁への報告を義務づけている。取材からは、著名な少年事件でも家裁の保存の判断にばらつきがあり、最高裁の情報集約も十分でない可能性がある。 長崎の小6女児殺害事件は04年6月、当時11歳の女児が、同級生の少女の首などをカッタ