正しくは「狌狌」とつくり[注 1]、哀牢(中国語版)(現今雲南省の民族名。シャン族、タイ族)の地や[2]交趾(コウチ)(ベトナム)[3]に棲み、毛色は黄色で声は子供のようだが、時に犬が吼えるように振る舞い、人の言葉を理解し、人の顔や足を持ち、酒を好む動物とされる。このように明朝の『本草綱目』に詳しいが、これは古代や唐代の文献などからの内容が編纂されている[2][3][4]。 毛色や棲んでいるとされる地域など伝承の違いがあるものの、日本の猩々への印象と共通している。しかし、中国の書物に記される一説では豚に似ている、あるいは犬に似ているなど、姿や特徴に幅があり多様な生き物となっているが、どちらもオランウータンがルーツになっている[5]。 『本草綱目』「猩々」の項の現代訳では、オランウータン種に同定している[6]。 猩々が海に棲むというのは、能楽などでの日本特有の設定である[7]。 中国の儒学に