日本が打ち上げた「アポロ以来最大」の月探査機「かぐや」のことを、皆様覚えていらっしゃいますでしょうか? すでに打ち上げから10年となっていますが、この「かぐや」のデータは今も分析が続けられており、科学者の間でも非常に貴重なものとされています。 そして、また1つ、「かぐや」のデータを利用した新たな科学的な発見がありました。 大阪大学の寺田健太郎教授を中心としたグループは、「かぐや」が取得したデータを分析し、地球の大気にある酸素が月周辺にまで届いていることを発見しました。月に地球大気からやってきたと思われる成分が発見されたのはこれがはじめてで、地球を取り巻く磁場や太陽風のメカニズムなどの解明につながる成果となることが期待されます。 この成果は、1月31日付で発行された科学雑誌『ネイチャーアストロノミー』(電子版)で発表されました。 2007年9月14日に打ち上げられた「かぐや」は、同年11月よ