私たちが物ごとを記憶する時、脳の中のシナプス(※1)と呼ばれる場所のかたちが変わります。このかたちの変化に働く分子として、カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ(以下、CaMKII)とドレブリンという分子が知られていました。これまでは、この2つの分子は独立して働いていると考えられていましたが、今回の研究で、これらの2つの分子は密接に関係していることがわかりました。 シナプスでは多くの分子が働いていますが、CaMKIIは最も詳しく研究されている分子の一つで、記憶形成に重要な働きを担っていると考えられています。私たちの研究グループは、ドレブリンがCaMKIIに結合し共同してシナプスで働いていることを発見しました。 この成果は、神経化学の国際雑誌「ジャーナル・オブ・ニューロケミストリー誌」に掲載されるのに先立ち、オンライン版にて日本時間の平成30年6月12日に公開されました。 ドレブリ