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CDK4/6阻害薬の耐性メカニズムとして、インターフェロン(IFN)シグナル伝達が関連する可能性が、エストロゲン受容体(ER)陽性乳癌細胞モデルおよび臨床試験の検体を用いた研究で示唆された。またIFNシグナル伝達は免疫チェックポイント発現と関わることも確認された。米Baylor College of MedicineのCarmine De Angelis氏らが、12月10日から14日まで米サンアントニオで開催されているSAN ANTONIO BREAST CANCER SYMPOSIUM(SABCS2019)で発表した。 研究は、ER陽性HER2陰性乳癌において、CDK4/6阻害薬に対する生得的な自然耐性および獲得耐性と分子生物学的なプロファイルを調べることを目的に行われた。ER陽性乳癌細胞株、および術前治療としてパルボシクリブを投与したNeoPalAna試験とアベマシクリブのneoMON
BRCA1/2、ATM遺伝子に変異を有する進行去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)で、新規ホルモン療法薬(エンザルタミドやアビラテロン)投与で増悪した患者において、PARP阻害薬であるオラパリブの投与が、標準療法よりも有意に画像的な無増悪生存期間(rPFS)を延長できることが明らかとなった。フェーズ3試験であるPROfound試験の結果示された。 9月27日から10月1日までスペイン・バルセロナで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、米Northwestern University Feinberg School of MedicineのM. Hussain氏によって発表された。 PROfound試験は、1剤の新規ホルモン治療薬で増悪したmCRPC患者で、相同組み換え修復に関連した遺伝子であるBRCA1/2、ATM、CDK12などの15遺伝子のうちの1遺伝子に変異を有する患者を
難治性進行胃癌、進行大腸癌にレゴラフェニブとニボルマブの併用が有用な可能性が明らかとなった。用量漸増コホートと拡大コホートで構成されたフェーズ1b試験であるREGONIVO(EPOC1603)試験で、適切な用量が決定され、有望な抗腫瘍効果が認められた。またバイオマーカー解析で、大腸癌に対する効果はPD-L1発現、TMB(腫瘍変異量)に関係がない可能性が示された。7月3日から6日までスペイン・バルセロナで開催されているthe ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019(WCGC2019)で、埼玉県立がんセンターの原浩樹氏によって発表された。 REONIVO試験は、標準化学療法で難治性、不耐容な進行固形癌患者を対象に行われた。用量漸増コホートは、ニボルマブ投与を2週おきに3mg/kgで固定し、4週間を1サイクルとして1日目から21日目
英AstraZeneca社は6月15日、再発、難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)に対するBTK阻害薬acalabrutinibの単剤投与が、医師選択治療(リツキシマブ+idelalisibまたはリツキシマブ+ベンダムスチン)よりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長したフェーズ3試験ASCEND(ACE-CL-309)の結果が、欧州血液学会(EHA2019)で発表されたことを公表した。acalabrutinibは死亡または増悪のリスクを69%減少させていた。また12カ月時点で無増悪だった患者は、acalabrutinib群の88%だった。 ASCEND試験は、世界規模で実施された無作為化多施設オープンラベルフェーズ3試験(日本は含まれていない)。既治療のCLL患者310人が、acalabrutinib単剤投与群(1日2回100mgのacalabrutinibを増悪まで投与)と医師治療選択
アジア人ではCDK4/6阻害薬パルボシクリブの副作用である好中球減少症の発生頻度が非アジア人に比べて多いが、その原因の1つとして遺伝子多型が関連する可能性のあることが、PALOMA2試験とPALOMA3試験の患者データを用いた解析で示唆された。愛知県がんセンター乳腺科の岩田広治氏らが、5月31日から6月4日まで米国シカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2019)で発表した。 ABCB1(ATP-binding cassette B1)とERCC1(excision repair cross-complementing group 1)のバリアントは化学療法への曝露の増加や化学療法によるDNA修復能の低下に関連することが知られている。またアントラサイクリン系製剤を用いた化学療法を受けた日本人乳癌患者で、ERCC1の遺伝子型とグレード4の好中球減少症との関連性が報告されている(Med
進行大腸癌に対して、FOLFOXIRI+ベバシズマブを1次治療とし増悪後に再導入する方が、FOLFOX+ベバシズマブを1次治療として増悪後にFOLFIRI+ベバシズマブを投与する場合よりも全生存期間(OS)が延長できることが明らかとなった。2つの方法を比較したフェーズ3試験TRIBE2のアップデートの結果示された。その他複数の評価項目で、FOLFOXIRI+ベバシズマブ投与が有意に良い結果を示した。 5月31日から6月4日まで米国シカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2019)で、イタリアAzienda Ospedaliera Universitaria PisanaのChiara Cremolini氏によって発表された。 TRIBE2試験は、1次治療をFOLFOX+ベバシズマブで行い、最初の増悪(PD1)後に、2次治療としてFOLFIRI+ベバシズマブを行うA群、1次治療をFO
米食品医薬品局(FDA)は5月24日、PI3K阻害薬alpelisibについて、フルベストラントとの併用で閉経後ホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性のPIK3CA変異を有する進行乳癌で内分泌療法ベースのレジメンを受けて進行した患者を対象に承認したと発表した。PI3K阻害薬の初めての承認となった。 FDAは同時に、PIK3CA変異を検出するコンパニオン診断薬であるtherascreen PIK3CA RGQ PCR Kitも承認した。therascreen PIK3CA RGQ PCR Kitはリキッドバイオプシー検体と組織のバイオプシー検体の両方を検査できる。リキッドバイオプシーで陰性だった場合には、組織の検査を行うべきとされている。 今回のalpelisibの承認は、alpelisibとフルベストラントの併用投与群とプラセボとフルベストラント投与群とを比較したフェーズ3試験であるSOL
光免疫療法薬RM-1929の局所再発頭頸部癌対象フェーズ2aの最終結果がASCOで発表へ、奏効率は50% 楽天メディカルは5月20日、光免疫療法薬であるRM-1929(ASP-1929)について、局所再発頭頸部癌患者を対象としたフェーズ2a試験の最終結果が、米国臨床腫瘍学会(ASCO2019)のポスターディスカッションで発表されることを明らかにした。 RM-1929 は、光で活性化される色素(IRDyeR700DX)とセツキシマブとの複合体。癌細胞に結合したあと、非熱性赤色光で局所的に活性化、癌細胞を選択的に死滅させる。 既に公開されているアブストラクトによると、フェーズ2a試験は手術、放射線治療、白金系抗癌薬ベースの化学療法を満足に行うことができない、局所再発頭頸部癌患者30人を対象に行われた。 試験の結果、奏効率は50%、完全奏効率は16.7%、疾患制御率(DCR)は86.7%だった。
第一三共とアストラゼネカは5月8日、HER2陽性の再発・転移性乳癌患者を対象にした抗HER2抗体-薬物複合体製剤トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)のフェーズ2試験(DESTINY-Breast01)で、臨床的意義のある効果が示されたと発表した。具体的な奏効率は明らかにしていないが、2019年4月のThe Lancet Oncolog誌で発表された日米共同フェーズ1試験の結果(奏効率が59.5%)と同様の傾向としており、目標としていた50%を超えた模様だ。 DESTINY-Breast01試験は、T-DM1治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳癌患者253人を対象に、北米、欧州、日本を含むアジアで行われたフェーズ2試験。主要評価項目は奏効率だった。なお、今回の試験で安全性上の新たな問題点は見つからなかったとしている。 両社は、今回の試験結果を受けて、国内を含むグローバル承認申
武田薬品工業は4月25日、AXL/MET/VEGFRキナーゼ阻害薬カボザンチニブについて、切除不能または転移を有する腎細胞癌を対象に、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。 武田薬品の申請は、海外で実施されたフェーズ3試験であるMETEOR試験、海外で行われたフェーズ2試験であるCABOSUN試験と、血管内皮細胞増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(VEGFR-TKI)による治療後に増悪した日本人進行腎細胞癌患者35人を対象に有効性と安全性を評価した国内フェーズ2試験Cabozantinib-2001の結果に基づいて行われた。 Cabozantinib-2001試験において、VEGFR-TKIによる治療後に増悪した進行腎細胞癌患者を対象にカボザンチニブ60mgを1日1回連日投与した結果、主要評価項目である独立画像評価委員会判定による奏効率は20.0%(90%信頼区間:9.8-34
米Merck社は4月25日、進行胃・胃食道接合部腺癌に対する1次治療における抗PD-1抗体ペムブロリズマブの有効性を評価したフェーズ3試験、KEYNOTE-062の結果について発表した。ペムブロリズマブ単剤投与は、標準治療である化学療法(シスプラチン+5FUまたはカペシタビン)に対して、PD-L1陽性(Combined Positive Score [CPS]1以上)の患者において、全生存期間(OS)について非劣性であることを証明できた。一方、ペムブロリズマブと化学療法の併用は、化学療法のみに対してCPS1以上、CPS10以上のどちらの患者でもOSで優越性を示せなかった。また、無増悪生存期間(PFS)についても、CPS1以上の患者で優越性を示せなかった。 結果の詳細は、5月末からシカゴで開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO2019)で発表される。 KEYNOTE-062試験は無作為化部分盲
米Merck社は4月22日、進行腎細胞癌の1次治療として、抗PD-1抗体ペムブロリズマブとアキシチニブの併用療法が米食品医薬品局(FDA)から承認されたと発表した。 ペムブロリズマブとアキシチニブの併用療法は日本でも申請が行われている。 今回の米国における承認は、ペムブロリズマブとアキシチニブの併用療法とスニチニブ単剤療法を比較したフェーズ3試験KEYNOTE-426の結果に基づくもの。KEYNOTE-426の結果は、2月14日から16日まで米サンフランシスコで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2019)で発表された。 KEYNOTE-426試験の結果、ペムブロリズマブとアキシチニブの併用療法は、スニチニブ単独に比べて、死亡のリスクを47%、死亡または増悪のリスクを31%低減させていた。
チェックポイント1阻害薬prexasertibとオラパリブの併用は安全でBRCA変異のある卵巣癌で有効な可能性【AACR2019】 チェックポイントキナーゼ1(CHK1)阻害薬prexasertib(LY2606368)とPARP阻害薬オラパリブの併用療法は、安全に投与でき、前治療のPARP阻害薬で進行したBRCA変異のある高異型度漿液性卵巣癌(HGSOC)に対して有効である可能性がフェーズ1試験で明らかになった。3月29日から4月3日まで米アトランタで開催されているAmerican Association for Cancer Research(AACR2019)で、米Dana-Farber Cancer InstituteのKhanh T. Do氏らが発表した。 DNAが損傷すると、細胞周期は停止し、DNA修復が行われる。この過程でチェックポイントキナーゼ1は、相同組み換えタンパク(R
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