それはシニフィアンの銀河 さて、多少勘の良い方なら、この副題をみただけで、予め偏った私のスタンスを察してしまうのかも知れません。「映画」と「アニメ」という区分けがそれ、もう少し良心的な人ならば「実写」と「アニメ」とするはず、私はつまり劇場公開用に制作された所謂「アニメ映画」であっても、実写フィルムによる「映画」とは全くの別物と、少なくとも同じ土俵で論ずべきものではないと、そう考えているわけです。従って、何年か前の日本アカデミー賞で(そもそもそんな賞に何の意味もない、という話はさておくとして)『もののけ姫』が作品賞を受賞したのなど、例えば、手塚治虫が芥川賞を受賞するのと同じくらい奇妙なことだと感じました。勿論、それら両者を比較して優劣を付けてやろうという魂胆があるわけではありません。確かに、私は「アニメ映画」など全くと言って良いくらい観ませんし、そもそも観る気がありません。しかし、だからと言