最近、人の声やテレビの音声が聞こえにくい――。そんな難聴を解決する手段に「人工内耳」がある。 音を大きくして中耳に伝える補聴器に対して、人工内耳はその名の通り内耳の働きをする人工感覚器である。内耳に代わって音声を分析し、重要な情報を抜き出して電気信号に変換して神経に伝える役割をする。 人工内耳は、体内に埋め込むインプラントと体外装置であるサウンドプロセッサから成る。インプラントは手術で埋め込み、サウンドプロセッサはインプラントと頭皮を隔てて磁力で耳の上に貼り付ける。 (1)マイクロホンで音を拾いデジタル信号に変換するサウンドプロセッサ、(2)デジタル信号をインプラントに送る送信コイル、(3)デジタル信号を電気信号に変換するインプラント、(4)インプラントからの刺激を受ける蝸牛の聴神経(日本コクレアのプレスリリースより) 日本では1991年に人工内耳手術の保険診療が可能になって以来、手術件数
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