このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 X: @shiropen2 イタリアのフィレンツェ大学などに所属する研究者らが発表した論文「Magnetic clock for a harmonic oscillator」は、時間が量子もつれから生じるという理論モデルを提唱した研究報告である。研究チームの計算結果は、時間が物理的現実の基本的な要素ではなく、量子もつれの結果として生成されたものである可能性を示唆している。 (関連記事:「なぜ時間は過去→未来にしか進まない?」を“量子もつれ”で説明か 未解決問題「時間の矢」に切り込む) 一般相対性理論では、時間は宇宙の構造に組み込まれており、この物理的現実は時空に設定されている。こ
![「時間」とはなにか?→「量子もつれ」によって作られた“副産物”かも イタリアの研究者らが提唱](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/09a5edf17a9062aff76bb8741a1050c9358390d4/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fnews%2Farticles%2F2406%2F17%2Fcover_news054.jpg)