東京高裁前でマイナリさんの再審無罪判決を伝える旗を出し、喜び合う支援者ら=東京都千代田区で2012年11月7日午前10時33分、宮間俊樹撮影 97年の東京電力女性社員殺害事件で無期懲役が確定し、6月に再審開始決定を受けたネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリさん(46)の再審控訴審判決で、東京高裁は7日、1審の無罪判決(00年4月)に対する当時の検察側控訴を棄却し、マイナリさんを無罪とした。小川正持(しょうじ)裁判長は「被告人(マイナリさん)以外の者が犯人である疑いが強く、被告人を犯人とするには合理的な疑いがある」と述べた。 検察側は再審公判直前に無罪主張に転換しており、近く上訴権を放棄する。事件発生から約15年半を経てマイナリさんの無罪が確定する。戦後発生し死刑か無期懲役が確定した事件のうち、最高裁が再審開始基準を示した「白鳥決定」(75年)以降、再審無罪の確定は8件目となる。 再審