半導体の受託製造で世界最大手の台湾企業TSMCの機密情報をめぐり、日本の半導体関連企業が揺れている。 2025年8月5日付の台北時報(TAIPEI TIMES)は、台湾の検察当局が、TSMCの元従業員3人の身柄を拘束したと報じた。この3人に対しては、TSMCが保有する、最先端の2nm半導体(ナノは10億分の1)に関する企業秘密を不正に取得した疑いが持たれている。 2日後の8月7日、日本の半導体の製造装置大手東京エレクトロンが、台湾にある同社の子会社の従業員が、事件に「関与していたことを確認した」と発表。すでにこの従業員を懲戒解雇したことを公表した。 この事件では、様々な情報が錯綜していているのだが、5日の台北時報によれば、台湾の検察当局は7月25日にこの事件の捜査を開始したという。その後、当局が3人を逮捕したが、5日のロイターの報道によれば、そのうち2人は、TSMCの現従業員で、残る1人は
