「高校の授業」というと、教室で机に座って、将来役に立つかなんてわからない勉強をして……、というイメージですよね。でも、最近はそうじゃない授業があるんです。 最近『高校生が生きやすくなるための演劇教育』(立東舎)という本も出した追手門学院高等学校のいしいみちこ先生は、「ドラマティーチャー」、つまり演劇の先生。彼女が教えるクラスには、「英語」「国語」といった時間割のなかに「演劇」があるんです。 でも、部活じゃなくて授業で演劇をやるって、具体的にどういうことなんでしょう? そのあたりを、いしい先生に聞いてみました。 ドラマティーチャーという職業は、どんなお仕事なんですか? 演劇という表現方法を用いて教育をする仕事です。演劇も含め、表現は他者に向かってするコミュニケーションでもあるわけですが、そこに焦点化してコミュニケーションについて教えたり、その元となる自分について考えてもらったり、他者との協働