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高偏差値大学の学生も理解していない ──刺激的なタイトルです。 20年前の共著『分数ができない大学生』を思い出す人もいるのか、ネットには「また、若者を貶(おとし)めている」なんて書かれています。読まずに書いて、と腹が立つけど、それだけ日本には数学嫌いが多いという証拠です。状況を放置してきた数学教育関係者の一人として、批判は甘んじて受けます。 解き方を忘れたなら、思い出せばいい。「わからない」は、そもそも理解できるように教えられていないのです。割合の問題を解くには「くもわ」で、という感じです。 ──「比べる量」「もとになる量」「割合」の最初の文字を取って、その関係を表した図ですね。 「く÷も=わ」「も×わ=く」だけを覚えると、記憶が曖昧(あいまい)になったときに、3つの関係がわからず、2は50の25%となる。速さ、時間、距離の「はじき」も同じ。 松井証券の松井道夫社長が言うように、時代は量で
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20世紀から21世紀になって、各種経済データの見方で大きな変化があった。例えば、1万人の社員で1000億円の利益を上げる企業と、100人で100億円の利益を上げる企業を比べるようなとき、20世紀までの「足し算」から21世紀は「割り算」による「1単位当たり」の視点で考える時代になった。そこで現在においては、「%」の発想が基本になる。 「%」が理解できない大学生たち ところが、この「%」に関して現在、大学生の理解で異変が起きている。「2億円は50億円の何%か」という質問に対して、2を50で割って正解の4%が導けない学生や、消費税込みの代金は定価の1.08倍になることの説明ができない学生が多くいる。毎年行われている全国学力テストで、それらを裏付けるものも報告されている。 たとえば2012年度の全国学力テストから加わった理科の中学分野(中学3年)で、10%の食塩水を1000グラム作るのに必要な食塩
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平成もあと4カ月弱で終わろうというのに、テレビの世界は昭和のままで止まっているのだろうか。そんなことを思わせる番組がある。日曜昼に放送される情報番組「噂の!東京マガジン」(TBS系)で、素人の若い女性にレシピなしで料理に挑戦させる「平成の常識・やって!TRY」というコーナーだ。違和感を抱いているのは筆者だけではないようで、ネットで検索すると「やって!TRYは女性差別か」といったブログなどが散見される。 「平成の常識・やって!TRY」は、1989年に番組が始まって1年以内に加わった人気コーナーだ。内容は、町中にキッチンをセットし、数人の若い女性に定番料理を作らせるというもの。ロケのVTR終了後は、スタジオでプロの料理人による解説付きの実演がある。ロケの現場でセットされた調理台には、さまざまな食材、調理道具が並んでおり、その中には、目的の料理には必要がない食材や調理道具も含まれている。 失敗す
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子どもに対してお金について教えることは容易ではない。アメリカは、日本より比較的お金の話に対してオープンでざっくばらんに見えるかもしれないが、それでも「親子間でお金の話をするのはタブー」という空気は少なからずある。 子どもとお金。多くの大人は、子どもたちはお金についてあまり考えていないと想定しがちだが、ミシガン大学の研究グループはその前提に反する結論を見いだした。同大の研究グループは5歳から10歳の子どもたちの消費の習慣を調査。彼らが用いたのは浪費家・倹約家指数だ。この指数は、購入に関する浪費家の感情的反応を測るものである。ここで言う「浪費家」とは購入する可能性のより高い人で、対して「倹約家」とはよりお金を手放しそうにない人のことだ。 倹約家の子どもと浪費家の子ども 子どもたちには、それぞれ消費か貯金するようにと1ドルが与えられる。この調査の参加者225人のうち、より浪費すると見なされた子ど
その紫波町は盛岡市からJRで南に約20分。人口は約3万人だが、都市と農村の新しい結びつきを創造する公民連携のまちづくり「オガールプロジェクト」で、今やすっかり有名だ。「補助金に頼らない地方創生のモデル」として全国から見学に訪れる人も多い。 だが、実はこの地域で夏は涼しく冬は暖かい「世界レベルの断熱効率」を誇る木造建築物がじわりと増えていることは、あまり知られていない。 オガールの体育館は夏涼しく、冬は東京よりも暖かい! オガールプロジェクトの中にある建物はすべて高い断熱効率を誇る木造建築物だが、代表的な建物の1つであるバレーボール専用体育館で説明してみよう。もちろんエアコンがついており、夏も冬も快適な練習環境だが、何が違うのか。 やや専門的になるが、この体育館の断熱性能はまさに「半端ない」。グラスウール(ガラス繊維でできた綿状の素材)に換算して30cm分、さらに吸音材 が10cm程度もたっ
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