埼玉県本庄市の保険金殺人事件で死刑が確定した八木茂死刑囚(64)と弁護団6人が、接見に拘置所職員が立ち会ったのは違法として国に計1260万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京高裁は10日、請求を棄却した1審判決を変更し、国に計116万円の支払いを命じる判決を言い渡した。 滝沢泉裁判長は「死刑囚の心情の安定を把握するという理由で職員が立ち会うのは許されない」と述べた。 判決によると、八木死刑囚は2008年8月に最高裁で死刑が確定。弁護団は同年9月~09年6月、東京拘置所で同死刑囚と計32回接見したが、いずれも職員が立ち会った。