建設計画が大きく揺らいでいる新国立競技場。その現場はいまどうなっているのか、行ってみた。 JR中央線の千駄ケ谷駅から東へ歩いて5分ほど進むと、白っぽい木の塀で覆われた国立競技場跡地が視界に入ってくる。重機のうなるような低い音が響く。メインゲートがあった千駄ケ谷門は、工事車両の出入り口になっていた。1月から始まった解体工事は、今月末で終わる。囲いの隙間からのぞくと、スタンドなどの建物はすべて取り壊され、ブルドーザーが土を掘り起こしていた。 「周辺にある高い木960本のうち740本を伐採する」国立競技場建て替えの事業主体である日本スポーツ振興センター(JSC)は言う。土ぼこりが舞う周辺に人通りはほとんどなく、寂寥感と殺伐とした雰囲気が漂っていた。 旧競技場の解体工事は着々と進むが、新競技場の建設計画は足踏み状態。政府はどこでかじ取りを誤ったのか。「コペンハーゲンの敗退」が迷走の起点という指摘が
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