新潟県佐渡市で、野生復帰を目指して自然に放された、国の特別天然記念物のトキのつがいの巣で、20日早朝、トビがメスを追い出して卵を温める様子が確認されました。 環境省は、ほかの鳥がトキの卵を温めたのは聞いたことがないとしています。 環境省によりますと、20日午前6時ごろ、佐渡市で、トキの3歳のオスと2歳のメスのつがいの巣にトビが侵入し、卵を温める「抱卵」と呼ばれる行動をしていたメスを追い出しました。 そして、巣に座り込んで卵を温めましたが、およそ1時間半後に巣を離れ、しばらくしてトキが巣に戻って、再び「抱卵」を始めたということです。 このトビは、近くにある自分の巣で卵を温めていましたが、この巣を離れていたということで、環境省は、卵を温めることに失敗したトビが、何らかの理由でトキの卵を一時的に温めたとみています。 環境省によりますと、ほかの鳥がトキの卵を温めたのは聞いたことがないということです