明日香村の歴史遺産 階段状石垣(奥)の崩落後、復旧・復元整備された酒船石遺跡(明日香村で)県立万葉文化館の中庭に復元された飛鳥池遺跡。劣化が進んでいる(明日香村で) 遺跡の現地保存は文化財保護の原則だ。歴史遺産の活用が求められるなか、遺跡をどう保存し、活用すべきかが問われている。 ■崩れた遺跡 亀形石造物などが出土し、実物を現地で露出展示している明日香村の酒船石遺跡で2018年6月、台風や豪雨で地盤が緩み、階段状の石垣が幅8メートル、高さ20~50センチにわたって崩落した。 「遺構が崩れたのを見るのは初めて。これは大変だと思った」。現場を目にした村教育委員会文化財課の長谷川透・主任技師(41)は振り返る。復旧・復元工事が実施され、幸い元の姿に戻すことができた。 村内にある飛鳥時代の遺跡で、遺構を露出展示しているのは、酒船石遺跡しかない。当時の風景を実感できる迫力は、何ものにも代えがたいが、
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