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ブックマーク / josaiya.hatenablog.com (2)

  • 日本書紀神代巻の書写を勧める猪熊信男 - 定斎屋の藪入り

    『互助』は財団法人宮内省互助会の発行。職員を対象としてゐる。昭和15年12月発行の第40号は「特輯紀元二千六百年」。回顧録では、2編寄稿してゐる時岡茂弘元宮内省翻訳官のものが興味深い。1つは「嘉永七年内侍所炎上に就いて」。父、茂承は采女の制止を振り切って進入し、神器を奉遷した。もう1つは「湖南事変の追懐」。事件を心配して各地から奉献品が寄せられ、茂弘はその目録を作るのにも多忙を極めた、などとある。 論文では猪熊信男図書寮御用掛の「日書紀神代巻書写の功徳」がよい。猪熊は、仏典が多数あるのに比べて、国体の尊厳を説く神書国典が非常に少ないことを憂へる。そこで「日書紀神代巻の書写を勧誘する」。古記録には古事記もあるが、天皇を現人神としたのも、三大神勅を記したのも日書紀の方。「吾人が日々夜々拝読せざる可からざるは此書である」。 日書紀講読や書写の歴史を論じるところは、猪熊の古典籍収集の趣味

    日本書紀神代巻の書写を勧める猪熊信男 - 定斎屋の藪入り
  • 五色屋書房主「皇道に背くものは発行せず」 - 定斎屋の藪入り

    『神代の絵話』は丸尾博通著、五色屋書房刊。昭和11年3月1日印刷、同5日再版発行。頭山翁の揮毫がそのまま表紙の書名になってゐるのが珍しい。「神代」だけ字が大きく見える。途中で名前が入らなくなるのに気づいて、「絵」を小さくしたのでは…。富士山の絵は小室翠雲。 著者は宮内省皇宮警察部や宮内省式部職に勤めた。その後、国民道徳講演会を組織、日の神話を幻燈映画に仕立てたものを制作し、日各地や朝鮮、満洲、ハワイなどを巡回した。同会には、お札研究のスタール博士も名誉賛助員になってゐる。 著者がこの活動をしたのは、かねがね周囲の人間に敬神観念の不足を痛感してゐたから。郷里の岡山県、津山の青年からは、 神様といふても吾々と同じ人間であつて、生前に功労があつたから死したる後の霊魂を神として祀つてあるだけで、拝礼するの義務はあるけれども、之に向つて祈るといふことは間違つて居る。それは迷信といふものであつて、

    五色屋書房主「皇道に背くものは発行せず」 - 定斎屋の藪入り
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