レースを終えて、クリストフ・ルメールは大きく息を吐いた。アーモンドアイに三冠を取らせる責任を感じていたのかもしれない。 やはり、新たな歴史を築く可能性のあるスーパーホースだった。 第23回秋華賞(10月14日、京都芝内回り2000m、3歳牝馬GI)を、クリストフ・ルメールが騎乗する1番人気のアーモンドアイ(父ロードカナロア、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。史上5頭目の牝馬三冠を達成した。 オークス以来、約5カ月ぶりの実戦となったアーモンドアイの馬体重は、前走からプラス14キロの480キロ。水曜日に美浦の坂路で49秒7という猛時計を叩き出し、さらに長距離輸送があってもこれだけ増えたということは、この馬にとってはオーバーワークでも何でもなかったということだろう。 国枝調教師はこう話した。 「仕上がりの早い、気のいい馬なので、ぶっつけ本番になることに関しては心配していませんでした。それでも、仕上がりは