犬からみた人類史 作者: 大石高典,近藤祉秋,池田光穂出版社/メーカー: 勉誠出版発売日: 2019/05/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 本書は犬という視点から人類史を見るというテーマで様々な分野の研究者から寄せられた論考を集めたアンソロジーだ.3部構成で第1部は「犬革命」と称して犬の誕生から先史時代まで,第2部は「犬と人との社会史」で前近代から近代まで,第3部は「犬と人の未来学」で現代から未来までを扱う.犬から見たという視点が面白いし,普段読まないような分野の文章も読むことができていろいろ楽しい本だ. 第1部 犬革命 イヌの特徴である吠えるという行動がどうして進化したのか,狩猟採集民の遊動型狩猟におけるイヌの役割,縄文人のイヌの使い方,イヌの性格と遺伝子,イヌとヒトの視線のやりとり,犬の比較神話学という論考が並ぶ. 最初の「イヌはなぜ吠えるか」(第1章)という論考は面